郵便局株式会社法
郵便局株式会社法
最終改正:平成一七年一一月二日法律第一〇六号
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 業務等(第四条―第十二条)
第三章 雑則(第十三条―第十五条)
第四章 罰則(第十六条―第二十一条)
附則
第一章 総則
(会社の目的)
第一条
郵便局株式会社(以下「会社」という。)は、郵便窓口業務及び郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務を営むことを目的とする株式会社とする。
(定義)
第二条
この法律において「郵便窓口業務」とは、郵便窓口業務の委託等に関する法律
(昭和二十四年法律第二百十三号)第二条
に規定する郵便窓口業務をいう。
2
この法律において「郵便局」とは、会社の営業所であって、郵便窓口業務を行うものをいう。
(商号の使用制限)
第三条
会社でない者は、その商号中に郵便局株式会社という文字を使用してはならない。
第二章 業務等
(業務の範囲)
第四条
会社は、その目的を達成するため、次に掲げる業務を営むものとする。
一
郵便事業株式会社の委託を受けて行う郵便窓口業務
二
郵便事業株式会社の委託を受けて行う印紙の売りさばき
三
前二号に掲げる業務に附帯する業務
2
会社は、前項に規定する業務を営むほか、その目的を達成するため、次に掲げる業務を営むことができる。
一
地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律
(平成十三年法律第百二十号)第三条第五項
に規定する事務取扱郵便局において行う同条第一項第一号
に規定する郵便局取扱事務に係る業務
二
前号に掲げるもののほか、銀行業及び生命保険業の代理業務その他の郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務
三
前二号に掲げる業務に附帯する業務
3
会社は、前二項に規定する業務のほか、前二項に規定する業務の遂行に支障のない範囲内で、前二項に規定する業務以外の業務を営むことができる。
4
会社は、第二項第二号に掲げる業務及びこれに附帯する業務並びに前項に規定する業務を営もうとするときは、あらかじめ、総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。
(郵便局の設置)
第五条
会社は、総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない。
(地域貢献業務計画)
第六条
会社は、総務省令で定めるところにより、三事業年度ごとに、三事業年度を一期とする地域貢献業務の実施に関する計画(以下「実施計画」という。)を定め、当該実施計画に係る期間の開始前に、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2
会社は、実施計画を定め、又は前項の認可を受けた実施計画を変更しようとするときは、あらかじめ、地域貢献業務に関し優れた識見を有する者の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。
3
前二項の「地域貢献業務」とは、会社が営む第四条第二項第二号に掲げる業務及びこれに附帯する業務のうち、次の各号のいずれにも該当すると認められるものをいう。
一
地域住民の生活の安定の確保のために必要であること。
二
会社以外の者による実施が困難であること。
三
日本郵政株式会社法
(平成十七年法律第九十八号)第六条第二項
の規定による地域貢献資金の交付を受けなければ、その実施が困難であること。
4
第一項の認可の申請は、日本郵政株式会社を経由して行わなければならない。
5
会社は、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その実施計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの。以下「地域貢献業務計画」という。)を公表しなければならない。
6
会社は、地域貢献業務計画に係る期間の終了後三月以内に、総務省令で定めるところにより、当該地域貢献業務計画の実施状況に関する報告書を総務大臣に提出するとともに、これを公表しなければならない。
(一般担保)
第七条
会社の社債権者は、会社の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2
前項の先取特権の順位は、民法
(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
(株式)
第八条
会社は、会社法
(平成十七年法律第八十六号)第百九十九条第一項
に規定するその発行する株式(第二十条第五号において「新株」という。)若しくは同法第二百三十八条第一項
に規定する募集新株予約権(同号において「募集新株予約権」という。)を引き受ける者の募集をし、又は株式交換に際して株式若しくは新株予約権を交付しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
2
会社は、新株予約権の行使により株式を発行した後、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
(事業計画)
第九条
会社は、毎事業年度の開始前に、総務省令で定めるところにより、その事業年度の事業計画を定め、総務大臣に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(重要な財産の譲渡等)
第十条
会社は、総務省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
(定款の変更等)
第十一条
会社の定款の変更、合併、会社分割及び解散の決議は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(財務諸表)
第十二条
会社は、毎事業年度終了後三月以内に、その事業年度の貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を総務大臣に提出しなければならない。
第三章 雑則
(監督)
第十三条
会社は、総務大臣がこの法律及び次に掲げる法律の定めるところに従い監督する。
一
郵便窓口業務の委託等に関する法律
二
地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律
(第五条の規定に限る。)
2
総務大臣は、この法律及び前項各号に掲げる法律を施行するため特に必要があると認めるときは、会社に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)
第十四条
総務大臣は、この法律及び前条第一項各号に掲げる法律を施行するため特に必要があると認めるときは、会社からその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、会社の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(財務大臣との協議)
第十五条
総務大臣は、第六条第一項、第十条又は第十一条(定款の変更の決議に係るものを除く。)の認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
第四章 罰則
第十六条
会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員が、その職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、五年以下の懲役に処する。
2
前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第十七条
前条第一項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2
前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第十八条
第十六条第一項の罪は、日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する。
2
前条第一項の罪は、刑法
(明治四十年法律第四十五号)第二条
の例に従う。
第十九条
第十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第二十条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員又は監査役は、百万円以下の過料に処する。
一
第四条第四項の規定に違反して、同項の届出を行わず、又は虚偽の届出を行ったとき。
二
第六条第一項の規定に違反して、実施計画の認可を受けなかったとき。
三
第六条第五項又は第六項の規定による公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。
四
第六条第六項の規定に違反して、報告書を提出せず、又は虚偽の報告書を提出したとき。
五
第八条第一項の規定に違反して、新株若しくは募集新株予約権を引き受ける者の募集をし、又は株式交換に際して株式若しくは新株予約権を交付したとき。
六
第八条第二項の規定に違反して、株式を発行した旨の届出を行わなかったとき。
七
第九条の規定に違反して、事業計画を提出しなかったとき。
八
第十条の規定に違反して、財産を譲渡し、又は担保に供したとき。
九
第十二条の規定に違反して、貸借対照表、損益計算書若しくは事業報告書を提出せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたこれらのものを提出したとき。
十
第十三条第二項の規定による命令に違反したとき。
第二十一条
第三条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
附 則
この法律は、郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)の施行の日から施行する。ただし、第三条、第四条第五項、第十一条(定款の変更の決議に係る部分に限る。)及び第二十一条の規定は、同法附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日から施行する。
附 則 (平成一七年一一月二日法律第一〇六号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(処分等の効力)
第三十八条
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第三十九条
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(権限の委任)
第四十条
内閣総理大臣は、この附則の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2
前項の規定により金融庁長官に委任された権限並びにこの附則の規定による農林水産大臣及び厚生労働大臣の権限については、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長(農林水産大臣及び厚生労働大臣にあっては、地方支分部局の長)に委任することができる。
(その他の経過措置の政令への委任)
第四十一条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第四十二条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を行い、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。